みなさんは『絵本の読み聞かせ』と聞いてどんなイメージをお持ちですか?おそらく大半の方が「子どもにとって大切だ」などプラスのイメージをお持ちだと思います。
私も妊娠中から絵本の読み聞かせを始めました。理由は母に「絵本は胎教に良いよ」とアドバイスを貰ったからでした。しかし具体的に何が良いのか、ご存知の方って意外と少ないかと思います。
今回は絵本の読み聞かせについて具体的にどんな効果があるのか、また年齢別でどんな絵本や読み聞かせ方が良いのかをまとめてみました♪
目次
絵本の読み聞かせにはどんな効果があるの?
「そもそも絵本の読み聞かせって、いつからしたら良いの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。
これについては様々な意見がありますが、1つの基準として「3歳までに1万冊読めば賢い子に育つ」と言われているそうです。ここで言われている賢いというのは、ただ単にお勉強ができるということではありません。これから大人になるうえで大切な能力のことを指します。
では具体的にどのような効果があるかいくつか挙げてみましょう!
1. 想像力が豊かになる
物語を読むことで登場人物の心情や背景を想像することができます。
小さい頃は特に文字が読めないので、目で見た絵や耳から聴いた言葉を自分の頭の中でさらに組み立てて物語を楽しみます。
このことは後にお友達など他人の気持ちを考えることのできる、感受性豊かな社会性を身につけるために大切なステップです。
2. 語彙力が育つ
語彙力とは、どのくらい多くの言葉を知っているか、またその言葉をどれだけ適切に使えるかということです。
絵本をたくさん読むことによって、まずは色々な言葉を知ることができます。そして物語を通してどういった場面でその言葉が使われているかも理解できます。
こうした積み重ねが、後にコミュニケーションを取る上で「語彙力がある人」として活かされていくのです。
3. 親子のコミュニケーションが図れる
日頃、家事や育児に追われているとどうしてもゆったりとした時間を過ごすことが難しいという方も多いのではないでしょうか?
そんな中でゆっくりと絵本を読む時間を作ることで親子ともにリラックスすることができます。
また、子どもにとって親が自分に向き合ってくれる時間は何より幸せで愛情をたっぷり感じることができるでしょう。
ここまで絵本のもたらす効果をお伝えしてきました。では次に実際、どのような本を選ぶとより良いのか、年齢別にポイントをお伝えします♪
年齢別 絵本の選び方と読み聞かせのポイント
0歳/色、音など五感で楽しめる本
0歳児はまだまだ視力が弱いので、色のハッキリとした絵本や短い単語の繰り返しでリズムよく楽しめる絵本がオススメです。
この時期は絵本の内容を理解するというより、どちらかと言えばおもちゃで遊んでいるような感覚の方が強いと思うといいかもしれません。
読み聞かせポイント
一語一語はっきりと発音し、読んでいる言葉と絵が一致するように絵を指差しながら読んであげると興味がより湧きます。
もし途中で絵を指差したりするようになったら、その都度「きれいだね」「かわいいね」等、しっかりと絵に合った言葉を繰り返し伝えてあげましょう。
【おすすめ絵本】
1歳/身近なものやことば遊びが楽しめる本
1歳を過ぎるとハイハイや歩くなど自分で移動が出来るようになり、じっと座って絵本を読むのが難しくなってきます。
しかし、自分で移動ができるということは興味の幅が広がったり様々な経験ができるということ。絵本のことば遊びに対しても興味を示し始めます。
この時期は比較的短めで、簡単な絵本がオススメです。
読み聞かせポイント
途中でどんどんページをめくったり本を閉じてしまった場合は無理に全部読む必要はありません。
大人は最初から順にストーリーを追って読みたくなると思いますが、子どもは同じページを何度も繰り返して読むことでも満足します。
【おすすめ絵本】
2歳/短いお話が楽しめる本
2歳を過ぎると話せる言葉も少しずつ長くなってきて、遊び方のバリエーションが増えていきます。その一方で、感情が豊かになり自己主張をするようになる、いわゆる「イヤイヤ期」と呼ばれる時期が始まる頃です。
そんな中、親子で絵本を読みながら新しい発見をしたり、驚いたりという共有体験を楽しむとお子さんの心情を理解しやすいかもしれませんね。時には、絵本を通じて生活習慣を学ぶのもオススメです。
この時期は、簡単なお話であれば内容を理解できるようになります。ことば遊びから少しずつ内容のある本へと移行していきましょう。
読み聞かせポイント
まだ一度で内容を理解することは難しく、何度も何度も同じ本を読みたがることも。大人は「またこの絵本?」と飽きてしまうかもしれませんが、ここは根気強く何度も繰り返して読んであげましょう。
そうすることで少しずつ内容を理解できるようになります。くり返す言葉は、他の言葉よりもやや丁寧に読むとメリハリがつきます。
【おすすめ絵本】
3歳/シンプルだけど読み応えのある本
多くのお子さんが幼稚園や保育園に通うようになり家族以外の人間関係が構築されていく3歳児。言葉も豊かになり自分でできることも増えるため「なぜ?どうして?」と好奇心旺盛な時期に。
絵本の世界に入り込み、主人公の行動を予測したりお話の展開を予想することが出来るようになります。また、友だちとの関わりの中で、少しずつルールもわかってくる時期です。
読み聞かせポイント
読み聞かせを始めるときは「今から絵本を読みます」終わった後は「これで終わりです」などしっかりと声かけをしてあげることで、メリハリがつきます。
まずは、タイトルと作家名から読み始めます。お友達の名前を覚えるのと同じように、絵本の名前や作家名を覚える子も出てくるのでしっかりと表紙も見せてあげてください。
この頃になると、簡単なお話の筋を追えるようになるので、抑揚はつけず、言葉をはっきり、ゆっくりと読むことが大切です。
読み聞かせの途中に「それ何?」「いやだ」「がんばれ!」などお話の展開に反応したり時には抗議したりすることでしょう。そんな時はお子さんが反応する時間をゆっくり取りましょう。
ただし、それに応えてお話の流れを止めることはしません。できるだけ流れを止めず、最初から最後まで1冊を読み通す習慣をつけてください。
途中でお話を止めると、せっかくお話を聞いている子どもの集中力を切ってしまうことになります。こういった対応を繰り返すことで、子どもは絵本の聞き方を理解していきます。
【おすすめ絵本】
4歳/知的好奇心や感情を満たしてくれる本
感受性が豊かになり、より一層周囲の人と自分の関係性を築いていくこの時期。
絵本に登場するキャラクターたちが冒険したり、困難に挑戦したりといった絵本を好む子が多いです。主人公の気持ちになって一緒にドキドキしたり、笑ったり、悲しくなったり。読んでいるだけで楽しくなりますね。
また、頭の中で自分の世界をつくりあげられるほど、イメージ力も発達してきます。絵本から吸収した知識や世界観がそのまま日常生活にも生かされるので、知育に役立つ本を選び、子どもの考える力を伸ばすのもオススメです。
読み聞かせポイント
3歳児同様はっきり、ゆっくりと読むことです。子どもが自由に想像しながらお話を聞くことができるように、書かれているストーリーの通りに読むことが大切です。
【おすすめ絵本】
5歳/発想力、思考力をさらに伸ばしてくれる本
この頃になると集団生活にも慣れ、心も体も大きく成長していきます。
お友達や周りの大人から様々な刺激を受けて脳の発達を促すことで、発想力や思考力が高まっていく大切な時期です。小学校入学を控え習い事やお教室へ通うお子さんも多いのではないでしょうか?
いつのまにか文字を覚えたり自分の名前を書くことが出来るようになったり…絵本も短い文章から少し長いストーリなど読めるお子さんもいると思います。
知能面でも記憶力が向上し、お話の内容や色など沢山の知識が増えていくので言葉や立ち振る舞いにも変化が見られるので、そのような能力をさらに伸ばしてくれる絵本を積極的に読みましょう。
読み聞かせポイント
長めのお話や絵が少ない本へのチャレンジが増える年齢。
自分できちんとイメージできるよう、はっきり・ゆっくり、淡々と読み進めることは引き続き行います。
どうして?なぜ?と質問が出た場合は、子供が理解できるレベルの言葉を選び、満足いく回答をしてあげるようにしましょう。
【おすすめ絵本】
子どもにとっての"大切な一冊"年齢に合った最適な絵本を選ぼう
今回は絵本を読み聞かせる効果と、年齢別のオススメ絵本と読み聞かせのコツについてご紹介しました。
小さい頃に読んでもらった絵本は大人になってからも案外覚えていたり懐かしめるものです。あなたのお子さんにとって素敵な絵本との出会いがありますように。